日本テレビ系列で10月14日(土)~放映中の税金を巡るドラマがおもしろいです。
ドラマ内容
外部リンク:TVer ゼイチョー 〜「払えない」にはワケがある〜
市役所の納税課を舞台に、地方税の滞納者と公務員である徴税吏員が対峙するドラマです。地方税ゆえ固定資産税、住民税、自動車税、国民健康保険税を巡る攻防です。滞納者が徴税吏員に対して発する税金についての気持ちの吐露や、市民の私生活に過剰に入り込んで銀行員ばりの債権回収もとい徴税を実現していく様は見ていて面白いです(現実的にはありえないので、フィクションとして楽しむべきですが)。
資産運用に関心を持つと、NISAやiDecCoで、とかく「非課税」に対して過剰に反応して、ボルテージが上がりがちです。また、給与所得者は源泉徴収され、固定資産税や自動車税ぐらいしか納付の機会がないところ、「非課税」とは対局にある徴税を体感する貴重なドラマです。
税金を考えるきっかけとしておすすめします。
税金に対する意識
最近突如、首相は、1人当たり所得税減税「4万円程度」、低所得者対策として、住民税の非課税世帯に対しては「7万円程度」給付する案も検討していると報道され、納税者を馬鹿にしていると批判も起こっています。
本ドラマでは、2話で滞納者は年金受給者が昼間からパチンコすることに対し、納税の意味がないと避難するセリフが出てきます。
これに対しては、年金と生活保護は違う。年金は自分が払ってきたものを受給するのだから、何に使用しようが自由であり、生活保護制度と年金を混同するなとドラマへの非難があります。しかし、この批判こそ的はずれです。日本の年金制度は、自分がつみたてた金額を受給する「積立方式」ではなく、現役世代が収める保険料と国庫負担金で受給者の年金を賄う「賦課方式」が採用されています。基礎年金の国庫負担率は50%、厚生年金ですら20%弱が国庫負担のため、現役世代の保険料+納税金が、現在の年金受給者の年金原資となっています。
このように税金の話題てんこ盛りのエンターテイメントとなっています。
新NISAとあわせて税金の使い道を考える
新NISAは、国が用意してくれた非課税制度であり、大いに活用したいものです。これで非課税になった部分は、お金の使い道が国に委ねられるのではなく、自分のもとに部分的に選択権が戻ったともいいかえられます。
一方で、新NISAを使っても使わなくても納税部分は確実に存在します。これらを目先の生活支援に使うことは是か非か、現役世代と年金受給世代のバランスをどうするか。電気・ガス、ガソリン代の補助に加えて、給付金が必要か。目先のバラマキ政策は、長期的に増税となって、もっと生活困窮を生まないか政府の打ち出す政策や、野党の人気取り政策に対しては、新NISAの使い道と同じぐらいの熱量で監視していく必要があります。
こうしたドラマで楽しみつつ税金を考えるのも悪くないです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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