7/25 楽天証券の投資情報サイトのトップ画面に、あたかも相場を読んでいるかのように、用意周到に相次いで相場急変に関する記事が掲載されていました。
トウシル
外部リンク:楽天トウシル 株価が急落しても、NISAを途中でやめる残念な人にならないで
2024年7月24日は、米国株指数のナスダック総合株価指数が、前日比-3.6%下落率は2022年10月以来、約1年9カ月ぶりの大きさ、S&P500種株価指数は-2.3%で、下落率は、2022年12月以来と年単位で比較的大きな下落となった日です。
翌7月25日は、日経平均が、前日比-1,285.34円 -3.28%と毎度おなじみの一蓮托生でした。
さすが大手ネット証券、何ともタイムリーで、対応が無茶苦茶迅速と感心してみてみると、6記事中5記事が、過去掲載記事の再掲でした。
初掲載は、それぞれ2016年、18年、19年、24年4月とバラバラ。過去、同じ反応、警鐘が繰り返され、特段新しい情報もないということです。記事を使い回せるぐらい、この程度の下落は日常茶飯事であることをまさに物語っています。
人間の環境適合能力
米国市場が、1年以上ぶりの下落幅とはいえ、年初来で見ると全く景色は異なります。
今年2024年4月の記事が2本含まれていました。わずか3ヶ月前ですが、S&P500とドル円の年初来の値動きを確認してみます。
ドルベースでは確かに、4月S&P500指数は下落しています。しかし、同時期円安が進んで、円ベースでのS&P500指数はおまり下落していなかったのでしょう。ブログ主は全く記憶に残っていません。
そもそも、1年以上ぶりの下落に、円高が重なっても、いまだに年初来ではプラス圏です。歓喜をもって迎えられた新NISA制度開始時の2024年年初は、1ドル140円台でした。直近160円台にもなった感覚だともう、ブログ主は当時の感覚すら思い出せません。わずか半年前の出来事なのにです。
ちなみに、今月7月は、TOPIXが歴史的最高値更新した月です。それが一月もたたないうちに調整かと騒がれています。
ゆでガエルではありませんが、人間の環境への慣れと相反した目先への過剰反応には凄いものがあります。
現在の常識も歴史は浅い
2024年7月は、eMAXIS Slim 全世界株(オルカン)が、預かり資産残高4兆円超えを達成され、インデックス投資の象徴のような立ち位置にあります。
しかし、その歴史はまだ浅く、
2009年 eMAXIS初代発売
2014年 NISAスタート
2018年 つみたてNISAスタート、オルカン発売、楽天カード積立開始
2024年 新NISAスタート
と発売後まだ、6年しか経過していません。ついでに、現在では各社追従したカード積立も同時期に開始されたばかりのものです。
にもかかわらず、所与のもののように投資界隈では語られています。
楽しむ
行動経済学で言われる損失回避の原則より、人間は目先の損失に本能的に過剰反応してしまいます。生存のための生体反応です。
一方で、株式指数然り、ドル円相場然り、環境変化にも、驚くべき適合能力が発揮されます。
一時的な株価指数の上下動そのものは、個人でコントロール絶対不可ですし、予想して売買し、回避することもまず不可能なものです。どうにもならないけど、お付き合いが必要なら、ほっておくか、自分や周囲の反応を楽しむぐらいしかすることはなさそうです(ブログ主は趣味的に後者です)。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント