[雇用保険]失業手当の申請手続き

退職関連

転職活動中は、失業手当の受給が可能です。ブログ主は人見知りかつ手続き関係が苦手なため、ハローワークに行くまでどきどきしていましたが、心配は無用でした。オンラインのみでは不可で必ず窓口に行く必要があります。

失業手当申請の手続き

難易度 ★★★★★ 高い

概要

失業給付

雇用保険の被保険者期間が一定期間ある就職活動中の失業者は、失業給付を受けることができます。契約期間満了・早期退職・自己都合退職の場合は、下記のとおりです(令和4年8月改定)。
1.基本手当日額
 離職以前の6ヶ月の賃金の合計/180日✗給付率(45%~80%)=基本手当日額
 給付率は、年齢と離職以前の賃金日額により設定あり。下限2,215円~上限8,355円(年齢により異なる)
2.給付日数

被保険者期間10年未満10年以上
20年未満
20年以上
65歳未満90日120日150日
*待機期間7日+2ヶ月または3ヶ月の給付制限期間あり。
*1年間の支給期間あり、申請が遅れないよう注意。

3.対象者
 就職したい意思と能力があり積極的な求職活動をしても就職できない状態の方。自営や自営の準備、パート・アルバイトの方、家事専従者、学生、退職後しばらく静養予定の方等は支給資格を満たしません。パート・アルバイトの方は20時間未満/週であれば部分的に受給可能(申告・相談要)

再就職手当

早期に再就職できた場合で、一定以上の基本手当の給付日数が残っている場合は、再就職手当が受給できます。他に就業促進定着手当、就業手当、常用就職支援手当、60歳以降に再就職した場合、高年齢雇用継続基本給付金、高年齢再就職給付金の制度もあります。
条件がありますが、早期に再就職でき場合は、対象とならないかハローワークでのご相談をおすすめします。
概して雇用保険関係は、条件がかなり細かく規定されていて、ネットやパンフレットで正確に判断するのは容易でないです。相談窓口が常設されているため出向いて確認する他ないです。

手続き

最初の手続き

退職すると会社がハローワークへ届け出をします。ハローワークは、会社へ離職票-1,離職票-2を送ってくれます。到着後会社が、離職票を退職者へ送ってくれます。このときに、制度の概要のパンフレットも同封されていましたので確認しました。
離職票は、申請に必須の書類ですが、退職時ではなく、退職後しばらくして会社から郵送されますのでご注意ください。


離職票-1、離職票-2には、事前に記入が必要な欄がありますので事前に記入しておきます。
また求職登録の仮登録のみ事前にオンラインで可能です。事前に行っておくことで、申請時の手続きを省略できますので、事前に行っておくことを強くおすすめします。
2枚の離職票とマイナンバーカード関係、写真2枚(マイナンバーカードのみで手続きすれば省略可)、振込先のわかる通帳やキャッシュカード、印鑑(自署の場合は不要) を持って、住居地を管轄するハローワークに行けば手続き開始できます。

ブログ主の管轄地域では、ハローワークが入居しているビルの1階エレベーター前に、「最初の方は何階に」という案内がありました。案内に沿って総合窓口へ行って申請の旨を伝えると後は指示にしたがって手続きを進めるだけで、申請は完了しました。
申請時に、次回は雇用保険説明会に参加してくださいと日程の指示を受けます。
失業給付は、申請日から手続きが開始されますので、離職票を会社から受領したらすぐ手続き開始してください。

2回目以降の手続き

指定された雇用保険説明会(求職活動実績となる) →初回認定日(1対1の職業相談が自動的に組み込まれている) →第2回認定日 →以後28日ごとに認定日が設定され、次回提出する紙の「失業認定申告書」を認定日ごとに手交されます。最低2回の求職活動をおこなうことが、失業給付受給の条件となっています。認定日ごとにハローワークへ行って失業継続中の事実と求職活動実績を申告することを再就職まで継続します。

ブログ主の時系列推移と所感

ブログ主の具体的活動の時系列

退職日から2週間ちょっとすぎて離職票が退職した会社から送られてきました。
10月20日 ハローワークで求職登録
11月1日 雇用保険説明会(求職活動実績 1回)
11月17日 初回認定日(職業相談組み込まれているため、求職活動実績 1回) 16日分
      *初回認定日のみ、求職実績は1回となっているため、雇用保険説明会のみで自動で充足
1月12日 第2回認定日 28日分
      *初回認定日に組み込まれている職業相談が実績1回となる。他に求職活動1回が最低条件
2月9日 第3回認定日  28日分 この認定日から求職活動実績最低2回の申告が続く

認定日はすべて、登録日と毎回同じ曜日で設定されました。曜日は固定されるようなので、登録に行く曜日は注意が必要です。

ブログ主の所感

ハローワークは病院

ブログ主管轄のハローワークでは、手続きは窓口に書類を提出して名前が呼ばれるまで、広い待合室で待つシステムで運用されていました。病院で保険証を提出して受診を待つのととても良く似ていました。困っていることをサポートしていただく点でも、ハローワークと病院は似ています。病院へ行くようなものと思えば雰囲気はわかるかもしれません。
時期や経済状況によるでしょうが、待ち時間もほどほどです。利用者は年齢層は幅広いですが、比較的女性の方が多い印象でした。

ハローワークのすごいところ

職員の方の応対はとても丁寧で求職状態にある利用者に配慮されている印象を強く持ちました。失業給付の手続きも最初の方は、ハローワークの側で求職活動を用意してくれていて制度に慣れていくように配慮が行き届いています。
何より、求人情報の提供のみならず、職業相談ができたり、専任の担当者をつけてもらうことも可能になっていました。履歴書の書き方から、メンタルサポート、各種職業訓練制度の説明会、業界セミナーや個別企業等の相談会など多種多様なサポートが受けられ、日本の雇用保険の制度はとても手厚いと思います。

苦労したことなど

失業給付のため貴重な時間を使って月1回必ず書類を提出しにいかねばならないことは求職中の者にとっては少なからない負担でした。ただ、この点は制度の運用上仕方ないかなとは思います。
また、制度が簡単ではなく内容理解するのにとても労力を要します。例えばブログ主の場合は、マイナビに登録して、転職フェアへ参加したのですが、求職実績とは認めてもらえず、他に行っていた活動をその場で申告変更して認めてもらったことがありました。
その他、自営やアルバイトは不可との条件に関して、不用品をメルカリやヤフーオークションで売ったら?株式売買や配当金を得て生活の足しにしたら?毎日ポイ活してポイントを得たら?youtubeやブログなどのSNSは?など相談しないとわからないことも多いです。
すごいことの裏返しですが、民間の転職エージェントとの役割分担や毎月支払う雇用保険料(約給料の0.9% 事業者0.6% 従業員0.3%)負担、日本の財政状況や就労人口の減少を考えると、失業給付額をもっと抑えたり、提供内容をスリム化して現役労働者の負担を小さくするなどよりよい社会保障制度として検討の余地があるかもと考えたりしました。
日本は、年金や雇用保険、健康保険、退職金制度など概して会社員が定年まで働くことを前提に制度設計がなされているように感じます。多様な働き方を前提とする制度に変えていくことが必要と思います。

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