2024年8月頃から、官民一体となった金融啓蒙を目的とする新しい組織が、本格稼働するようです。
J-FLECとは
法律により2024年4月に設立された特殊法人で、公正・中立的な立場から金融教育や広報活動をおこなうようです。
外部リンク:金融経済教育推進機構
J-FLEC(金融経済教育推進機構)は、「金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律」に基づき、2024年4月に設立された認可法人です。
出典:金融経済教育推進機構(J-FLEC)
設立にあたっては、金融広報中央委員会(事務局:日本銀行)、全国銀行協会、日本証券業協会が発起人となりました。幅広い年齢層に向けて、国民各々のニーズに応えた金融経済教育の機会を官民一体で届けていきます。
これまでも、全銀協や日証協など民間の業界団体や日銀などが、同じような情報提供を行ってきましたが、集約して推進するようです。
背景
民間でできることにまた税金を投入して無駄遣いと言えなくもありません。中身が伴っているか、方向性は間違っていないか、特定の勢力に偏っておらず中立的な運営がなされるかなど、本格稼働後の活動を注視する必要があります。
また、人によっては、NISAとあわせて国が社会保障制度の維持を諦め自助を促しているとか、ギャンブルを促しているとか、なにか裏があると否定的な印象を持たれるかもしれません。
しかし、日本人の資産運用以前の金融リテラシーが弱いことは、周知の事実です。
こちらは、隣国や欧州諸国との金融基礎知識の問題の回答率比較です。日本はやはり苦手そう。単純に考えると、財は金融リテラシーが低い方から高い方へ流れてしまい、他国に劣ってしまいます。
さらに、有名人を名乗ったSNS投資詐欺など、金融に関する詐欺被害も続いています。こうした状況はどう考えても、よくありません。
少し前に、Xで目にしたPOSTです。他責的でこのような発想になってしまう傾向が日本人には強いような気がします。
すでに2022年から、高校の授業で金融教育も、はじまっています。そうした支援はもとより、社会人に向けて金融リテラシーを高める機運を醸成し、金融リテラシーの底上げを図ることが目的でしょう。
世の中の動きは把握しておきたい
本来は、金融関連知識は、資本主義の日本国内で生活していく上で、一人ひとりが、自主的に学習して身につけるべき知識です。車の運転や電車の乗り方を覚えることと同義です。誰かが何もしてくれないから困るのではなく、国家を初めとした外部から余計なことをされないよう個人個人が自立することこそが人権として尊重されています。
にもかかわらず、国家としてここまで踏み込ませるのは、国民側が自立しておらず、ある意味情けない状況ともいえます。
しかし、それでも国全体では、ここまでしないとパンフレットで謳う「より自立的で、安心、かつ経済的に豊かな生活」が維持できないという危機意識が持たれている状況ということは資産運用以前に現在の社会状況の1つとして承知しておく必要があります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
>資産運用以前に現在の社会状況の1つとして
同感です。この点は悲しい現実ですね…。
コメントありがとうございます!