先週は、相場の動きが大きかった週でした。しかし全世界株式インデックスなどメジャーなインデックスでは、数年単位で見ればまだまだ買い増そうと思わされる下落はありません。そこで、今の水準で掘り出し物はないか、忘れた頃に思い出すマイナーな投資対象の現在地を確認してみます。
PFF
米国ETFにiシェアーズ優先インカム証券ETF(iShares Preferred and Income Securities ETF)があります。これ昔から気になっていました。
優先株は、種類株式の一種で普通株と比較して議決権などが制限されているかわりに配当や残余財産分配などで普通株式より有利な条件が付与されていている株式です。株式と債券の中間のような存在で、一般に、株式より値動きが小さく高配当が得られる特殊性があります。
このPFF経費率が0.43%と高めも、直近の分配率が何と7.11%と株式とは信じられない水準。

リーマンショック以前の2007年3月からのBND(ブルームバーグ総合債券指数に連動するトータル債券市場ETF・Vanguard Total Bond ETF)との比較チャートです。
直近の株価動揺の影響は大きくなく、米国の政策金利の影響を受けて先行して低迷していました。だから、分配金が高いんですね。
米国の優先株は金融機関の発行が多く、リーマンショックなど金融危機時には、とてつもない下落をみせました。その後、2010年から10年以上も長期にわたり株価安定、高配当であった点が気になっている理由です。
しかし、総合債券インデックスに連動するBNDですら、直近分配利回りで4.01%、経費率もわずか0.03%です。直近10年以上の期間では結構割安に見えても、まだまだ中途半端な存在にみえます。S&P500や全世界株式なら、この期間の上昇は言わずもがなです。
結局、現状の株価乱高下程度では、分配金はかなり高いものの、ブログ主としては投資対象としての魅力は感じられませんでした。米国ETFゆえ、日本人は為替の影響も受けてしまいます。
素直に、広く分散された債券か株式のインデックスで足りるかと。
伊藤園第1種優先株式(25935)
では、日本の優先株はどうか。

残念ながら上場された優先株はこれだけしかありません。上場から時間が経っている伊藤園については、



直近配当利回りは、普通株が1.3%、優先株が3%ほどでいずれも株主優待の対象です。直近の株価の乱高下の影響は、それぞれ大きくはなさそうです。しかし、株価の動きは異なります。上場時の無償割当てや、優先株は指数の対象外であること、そもそもの議決権の有無や配当政策だけでは予想しがたく、少なくともブログ主には投資タイミング難しく、扱い困難にもみえます。
掘り出し物はなかなかないが


オルカンのETF版(2559)の5年推移と個人向け国債変動10の直近利率です。関税問題はまだ先が見通せず、全世界株は円高で往復ビンタの可能性も当然ありますが、まだまだです。
一方、つい最近まで、利率下限の0.05%に張り付いていた個人向け国債変動10は、今や利率1%に近づきつつあり、隔世の感があります。2年前は、0.4%超えただけで、ブログ主は喜んでいました。インフレ基調&金利上昇局面の変動金利の安心感は相当大きいです。
株価下落時は掘り出し物探しが楽しくなります。まだまだ上下に楽しめそうですが、やはりこれらは趣味にとどめ、コアの投資部分はがっちりホールドが鉄則だと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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