[雑感]S&P500一辺倒では中東情勢がもたらすリスクに対応しきれない?機動的な資産配分を叶えるセクター投資という選択肢 -に思う

雑談

定期的に登場する、定番中の定番、米国一辺倒への警鐘記事を目にしましたので、現状確認しておきたいと思います。

記事概要

外部リンク:finasee S&P500一辺倒では中東情勢がもたらすリスクに対応しきれない?
機動的な資産配分を叶えるセクター投資という選択肢

いつものパターンだと、オルカン(MSCI ACWI指数)、S&P500は、米国集中。リスクがあるので、米国以外の他地域に分散しましょうというという結論が多数です。

しかし、こちらはちょっとひねったパターンで、S&P500は、テクノロジー系セクターが5割以上であるため、セクター投資で調整しましょうというものです。

ただ、金融業の中の人へのインタビュー形式のため、トーンは控えめで、こういう手段もあるが、あくまでも、リスク分散の手段でしかなく、時間軸をもった見直しも必要と、補助的位置付けというニュアンスで構成されており、根拠のない言い切りスタイルとは一線を画している点は流石だと思います。

記事中では、重視する指標として、金融政策・景気循環・コモディティーと3つ例示されていましたが、ブログ主の感想は、どのような情報を用いても、個人でセクター調整し続けるのはまず不可能ではというものでした。

国単位での調整

セクターより上位のより大きい、国単位での長期の相対的なGDP推移です。Credit SuisseからUBSに引き継がれたGlobal Investment Returns Yearbookの最新版より引用させていただきます。

出典:UBS Global Investment Returns Yearbook 2026

以前は、株式市場の規模の変遷のチャートでしたが、現在、無料で読めるサマリーは、いつの間にかGDPの相対的規模の変遷になっていましたので注意が必要です。

しかし、歴史の歩みの中で、国単位での経済の好不調を予想して、自分で株式ポートフォリオを組み替え続けていくことは不可能であることを一目で示してくれる秀逸なチャートであることには変わりなく、定期的に見直したいチャートの一つです。

バブル期前後の日本経済の世界での存在感は凄まじかったこと、そして現在の凋落ぶりをみると、この時代を同時に生きるものでも変化を予想しがたいことをまさに体感できるのではないでしょうか。

セクター単位での調整

もう結論は明白なのですが、こちらは、以前も引用させていただいた野村アセットマネジメントさんのお金を育てる研究所より引用させていただきます。

出典:野村アセットマネジメント お金を育てる研究所
出典:野村アセットマネジメント お金を育てる研究所

どのような情報を持ってしても、また神かがった予知能力または、分析能力があったとしても、毎年入れ替わるセクター別の好不調を予め予想して入れ替え続けるのは不可能であることは一目瞭然です。

個別企業での調整

国単位、セクター単位で予想困難なことは、もっと小さな個別企業単位でも同様です。より小さいのでさらに輪をかけて困難でしょう。

セクターと同様に、野村アセットマネジメントさんのお金を育てる研究所より引用させていただきます。

出典:野村アセットマネジメント お金を育てる研究所

もはやコメント不要かと思います。1995年当時の、興銀やトヨタ株の保有者が、その後、統合したみずほFGや、ハイブリッドを世界に先駆けて開発したトヨタの株式を売って、当時はPCの自作ユーザーぐらいしか知らなかった米国のただの新興グラボチップの設計企業のNVIDIAへ適切なタイミングで乗り換えることは、いくら現在から遡って想像しても術が思いつけません。

先の国単位の調整で引用させていただいたレポートを毎年公開してくれていた世界的金融グループであったクレディ・スイスそのものですら、事実上破綻してUBSグループに買収されて消滅しているのですから・・・・・・。

つい最近の出来事ですが、もうだいぶ以前の出来事のようでもあり、かくも変化は突然やってきて、あっという間に人々の記憶から忘れ去られます。

毎回同じ結論ですが、資産運用において他人を出し抜ける、他人より的確に予想できると己を過信することは禁物だと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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