絶対的な価値を置きがちなお金に対して、発想を転換するユニークな記事にお目にかかりました。
記事概要
外部リンク:投資でセミリタイアする九条日記 現金と株式どっちが価値がある
他所様のブログにお金の価値について考えさせる記事です。
現金を増やすために投資をしていると考える人がけっこういます。現金を増やすのが目的なので、株価が上がって利益が出れば「利確」と称して売却し現金に替えます。結局のところ、株式は上がるかもしれないけど現金のほうが価値が高いので、現金に戻そうと考えているわけです。
株式はあくまで現金を増やすための手段、方法。ギャンブルのチップに一時的に替えるだけ。そういうイメージだと、早く本当の価値のある現金に戻したいという気分になるのでしょう。
これは発想の転換が必要です。日経平均が激しく上下していると考えるのではなく、株式に対して日本円の価値が大きく変動していると考えなくてはなりません。ゴールドの価値が上がっているのではなく、法定通貨がどんどん価値を減じているのです。
出典:投資でセミリタイアする九条日記 現金と株式どっちが価値がある
インフレ下では、現金中心ではなく、投資対象に対して、日本円の価値が変動していると理解するわけです。株価が上がっているのではなく、日本円の価値が低下しているとの発想は、なかなかユニークだと思いますし、ある種の核心をついているのではないでしょうか。
この発想からは、”株式を基準に考えると、全財産を株式で保有して生活費だけ現金で保有するほうが、日本円の下落というリスクを取らない分、安全”ということになります。
教科書的なお金の3つの機能の内、インフレ下では1:価値の保存機能が低下し、3:価値の尺度機能は相対化して、お金そのものの価値も投資対象により計られるということです。
外部リンク:Yahooニュース 東京海上日動、初任給最大41万円 来春入社の大卒、転勤が条件
一昔前では考えられなかったこうした記事に触れると「労働」と「お金」についても同じように常に変動して、とても相対的であることを実感します。
個人的見解
ブログ主個人的には、現在労働収入が0で、賃金でインフレに追従する手段が取れない中、資産取り崩しのみで生活しているため、インフレに対する警戒心は強いです。
ただ、株式フルインベストの考え方に対しては、どちらかといえば否定的です。負の連鎖で株価大幅下落した場合、預金・債券は下落耐性があり、逆に相対的価値が上昇することと、金利や利金でも、ある程度はインフレ追従可能ゆえ、預金・債券にも株式にはない利点があるからです。
もっとも、長期的なインフレを考えると、預金・債券と株式では、株式の方が保有していて安心感があるため、預金・債券の方から取り崩しています。
現金、金、不動産、株式、債券といった資産の相対的な価値変化は、予想不可能ゆえ、一点賭けしないことが重要と思います。
この観点からは、時価加重平均型の全世界株式インデックスは、比較的安心感が高いといまのところ感じています。国際通貨間の相対的な価値変化や国別、セクター別の価値変化も内包され一定程度追従してくれそうな頼もしさも感じます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント