歴代下落幅1位、下落率2位という日経平均下落を経験してからまだ2週間少々で、平常運転に戻ってしまって、相場は読めないと実感する昨今ですが、備忘を兼ねて金価格との比較を残しておきたいと思います。
金投資はありかなしか
数千年前から装飾品、貨幣として、近年では金本位制を通じて貨幣制度の裏付けとして、また工業製品にも欠かせない金。
現代の「金」ともいいうる仮想通貨も台頭していますが、希少性も相まって未だ価値保全の一つとして大きな地位を占めます。
ただ、やはり金そのものは価値を創出しない金属の一種に過ぎず、ブログ主私見では、投資対象として主力には出来ないと判断しています。
ただし、お守り的な位置付けと、その美しさから10万円金貨としてごくごく一部だけ現物資産として保有しています。
ETFとしての投資
主要ETF
預り資産残高日本円で約10兆円で金ETFでは世界最大、米国ETFの預り資産残高でも上位20位に入る米国ETF SPDR Gold Shares (GLD)を直接海外ETFとして購入可能です。東証でも上場しており、銘柄コード1326しても購入可能。
国内ETFでは、純金上場信託・現物国内保管型(1540)があります。こちらは、手数料はかかるものの金現物と交換可能ともなっています。ともに、信託報酬は0.4%ほどです。なお、前者米国ETF GLDの小口版として、より信託報酬が低廉なGLDMも購入可能で、こちらなら、信託報酬は0.1%です。
米国ETFには、二重課税の問題がありますが、金ETFは、分配金がないためこの点は問題になりません。ETFとして投資する場合、規模と流動性を優先するか、それとも、国内完結を優先するかは悩ましいところです。
日経平均と金価格(15年)
現物ではなくETFでの比較です。SPDRゴールドシェア(1326)とMAXIS日経平均(1346)でみています。発売時期により若干起算点がずれている点は注意ですが、約15年の価格推移では日経平均連動ETFに分がありました。実際には、日経平均連動ETFは、別途分配金が年1.5%程度あったのに対して、金ETFは分配金はありませんので、実際の差はもっと大きいです。
日経平均と金価格(1ヶ月)
日経平均が歴史的暴落を記録した2024年8月5日前後を含む直近1ヶ月のSPDRゴールドシェア(1326)とMAXIS日経平均(1346)の比較です。為替の影響を受けての変動はありそうですが、日経平均とは全く別物ゆえ、当然、歴史的暴落とは無縁でした。
最後に
今回の日経平均暴落時の近価格推移をみてみました。長期投資を前提とする限り株式に分がありそうです。価格変動については、需給や国際関係、経済動向、金利動向など複雑な要素がてんこ盛りで、株式同様に予想は不可能です。
今回のように株式市場の急変動の影響が小さくても、長期保有前提ではあまり意味をなしません。
ETFや投資信託など金融商品として保有すると金融制度が大混乱するような有事が発生した場合一蓮托生です。逆に現物で保有すると、小口であればあるほど大きくなる手数料や盗難リスクや平時の換金時に複雑な税制の問題が発生します。
ブログ主は資産運用に金を組み込むのは大変難しいと判断して、金貨現物保有以外は、運用資産に含めていませんが、株式や不動産同様に資産の置きどころの一つとしてその動向は定期的に確認しておきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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