[雑感]災害に脆弱なインフラと資産運用

雑談

個人的に廃墟や廃道巡りが好きです。かつて静岡市に住んでいた頃巡った廃線・廃道やハイキングコースから資産運用を考えてみます。

東海の親不知大崩海岸

静岡市と焼津市を結ぶ県道416号(旧国道150号)は、現道と複数の廃墟が同居する異空間です。海岸と絶壁の山が近接する狭い区間に、県道が通っています。そのすぐ側を、トンネルで東海道本線、新幹線、国道、東名高速が密集する交通の難所かつ要所です。

昭和19年(1944年)の廃線跡

人がいなくなった山奥ではなく、人口70万の政令指定都市と13万の都市を結ぶ普通の生活道路すぐそばに東海道本線の廃線跡がそのまま残っています。台風被害で使用不能になったらしいですが、山側のトンネルへ線路を変更して、当然のことながら東海道本線は今も大動脈として運行されています。

駐車場もあり車で行ける場所にすごいものが残されています。

昭和46年(1971年)の廃トンネル

道路も災害の被害にあっています。こちらは、昭和46年の崩落で使用不能になった廃トンネルです。写真では写せていないですが、道路の方は、海の上に橋を新設することで復旧しています(石部海上橋)。旧トンネルがそのまま残っており、現道からそのままみえます。

この廃トンネルのすぐ山側をトンネルで今のJRの東海道本線が走っているとはとても想像もできません。

平成25年(2013年)の廃道

ここは、令和になっても災害が続いています。平成25年には台風で山の斜面が崩落して道路の一部区間が使用不能になっています。令和のときは山側にトンネルを新設して復旧しています。

写真の真ん中あたりに崩落跡があります。この道路は永遠に通行止めになったので、奥の方に見える家は廃墟です。しかし、ホテルは廃道の外にあり、現役です。

なぜこんな危険そうな場所に道路を通したのかと思われますが、開通当時はトンネル掘削の技術がなかったからだそうです。

もう使われることのない道路。

薩埵峠

こちらは、廃墟ではありませんが、静岡市の東部にある薩埵峠です。歌川広重の『東海道五十三次之内』で有名な場所です。

ハイキングコースからみえる富士山と海が美しい場所で、ここも交通の要所です。海上を東名高速が通り、国道1号と東海道本線が海際を通ります。山と海に挟まれ、なんともすごい密集度です。

災害に脆弱なインフラと資産運用

皆様はどのような印象をもたれたでしょうか?東京と名古屋、大阪を結ぶ東海道本線や、東名高速、新幹線といった大動脈が、静岡県内は特に密集して海側を通っています。しかも、実物の廃線や廃道と目と鼻の先です。

この狭い地域が断絶すると東西の物流は止まってしまいます。しかし、このエリアは、毎年のようにやってくる台風や予想されている東南海地震に加えて、富士山の噴火もあり得る場所です。

新東名を作った理由がわかりますし、いまだにリニア工事を止めているのがここの県知事だということが信じられません。

災害は起こってほしくないですが、有事のリスク分散という観点からも、国際分散投資は必要です。

また、新NISAを筆頭に(私もですが・・・)節税の話題には事欠かかず、増税に対しては過剰反応してしまいがちですが、インフラあっての経済活動です。インフラを維持するために適正に税金を使うという視点も欠かせないです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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