[雑感]NISAは「暴落時に損切り&再購入」が正解? 簿価の圧縮という考え方

雑談

他所様のXとブログにユニークな記事がアップされていましたので紹介させていただきます。思考訓練にもなると思いました。

損切り&再購入は正しいか

外部リンク:NISAは「暴落時に損切り&再購入」が正解? 簿価の圧縮という考え方

【2024.8.28追記】初掲示時リンク先誤っており、訂正しました。申し訳ございませんでした。

なまずんの弱者のゲーム様の掲載記事です。

<前提条件1>
NISAの年間限度枠であるつみたて投資枠120万 成長投資枠240万 計360万を最大まで利用しない比較的枠に余裕がある状態(=短期間にNISA枠を満額利用する方などはあてはまらない)
<前提条件2>
仮定として、NISA枠で、200万円で購入したS&P500連動インデックス投資信託が-50%の暴落に直面し、時価100万円に半減してしまった

このときに、NISA枠で保有中の200万円で購入したS&P500連動インデックス投資信託を時価100万円で売却して、同時に別のS&P500連動インデックス投資信託を100万円分購入し直す。

そうすると、簿価で管理されるNISA枠は、単年分で、100万円分増加し年々か後に利用可能となる。
<何もしない場合> 残枠160万円 (360万円-200万円)
<買い直した場合> 残枠260万円 (360万円-100万円)

これは意味がある行為と言えるか否か?という問題です。頭の中でNISAの制度設計と突き合わせて考えても、即答は難しく、思考訓練になりそうです。

論理的な検討結果

直感的には、増えた枠が利用できるのは、最短でも翌年、かつ毎年枠が余っているような場合、下手すれば10年以上先の問題ゆえ、単なる手間暇だけかかる時間の無駄にもみえます。

また、100万円現金があるならそのまま追加投資すればいいのではという考えにも傾きがちです。投資は早ければ早いほどいいので将来枠より今とも考えてしまいます。いろいろ考えても、どこか見落としがあり、間違った考えに陥っているかにもみえます。

しかし、ここは、前提通り100万円は今現金で必要としましょう。

そうすると、NISAの投資枠を生涯にわったて最大限活用するという一点だけにフォーカスすれば、買い直した方がNISA枠が増えることには間違いなく無駄な行為ではないという結論が正しそうです。ブログ作成された方はそのように結論付けていますし、ブログ主もいろいろ考えてもそれが正しいと思います。

特定口座で同じことをすると、将来値を戻した場合、その分課税対象となり、損益通算を除いてほとんど意味ないですが、NISAならいくら値が戻っても非課税のままゆえこのような事が可能ということです。

現実的な課題

論理的には、正しくても現実的にはハードルは高そうです。

面倒

投資額が少額であればあるほど枠の復活が活用できるのは、何年も先になり管理は面倒そうです。投資成績を日単位月単位で管理されているまめな方であれば別として、ブログ主のようにズボラで大雑把な人間だと、10年前の投資など詳細は忘れてしまいます。

さらに、細かいNISA枠のためにそこまで時間を費やす費用対効果の問題もあります。

商品の限度

記事中でも触れられていますが、売買タイミングのズレによる騰落の影響を回避するため、別商品で同時に売買が必要です。この場合、同じ指数に連動するインデックスファンドは一定数あるとして、やは限度があります。

心理的ハードル

本仮定の条件だと100万円は現金として保有しておく必要がある状況です。この状況下で投資した200万円が、-50% -100万円暴落して、あっさりと-100万円損切りできるでしょうか。さらに暴落中に買い直しです。

記事作成された方は、所与の前提のようにNISA枠を増やす点では合理的行動とされており、感情に左右されない鋼のメンタルをお持ちの方かもしれません。

暴落時に感情をコントロールして合理性に徹するのは相当ハードルが高いと思います。逆にここまで合理的に徹して感情をコントロールできるようにトレーニングすれば、投資成績のみならず人生の様々な局面での意思決定に良き効果がもたらされそうでもあります。

最後に・ユニークな視点

今月冒頭の株価乱高下時に、オルカンなどの絶好調であったインデックス投資信託も資金流出となっていたのをみて、狼狽売りはもったいないなあとばかり思ってました。

しかし、記事で触れられているように、NISA枠を極限まで利用するため買い直しされた冷静な賢人もいらっしゃったとなると話は別です。

ブログ主の視野の方が狭かったということであり、反省せねばなりません。ただ単にインデックス投資信託を保有しているだけでも知らないことが次々と出てきます。日々勉強ですね。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

コメント

  1. 週末山紀行 より:

    こんにちは。
    うちの娘のような若者にあてはめると前提条件1は満足すると思いますが、一時的に必要な現金が無いかもです(笑)
    若いうちはお金が貯まりにくいので、こういった地道な苦労も大事にも思う一方、貴重な時間は別のことに使って欲しい気もしますね。
    親目線です^^

    冒頭のリンクがタイトルと違ってましたのでお知らせしておきます
    (なまずんさんの資産状況のページでした)

    • Takereru Takereru より:

      確かに、若ければもっと別のところにエネルギー注ぐべきです!
      リンクミスありがとうございます。お知らせいただき助かりました。訂正します。