廃墟や廃道巡りが好きで、先日、静岡市の廃墟を取り上げました。今回は東北地方の印象的な廃墟を紹介するとともにインデックス投資を考えてみます。
方丈記
ゆく河の流れは絶ずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人と栖と、またかくのごとし。
方丈記 鴨長明より抜粋
鎌倉時代に京都で書かれた有名な随筆の冒頭文です。仏教の無常観、すべてのものは移ろい変わりゆくものだと観ずるものが象徴的に叙述されています。廃墟を巡ると、当時の人々の日常が、非日常として今を生きる自分に視覚的に働きかけてきます。
松尾鉱山跡(岩手県・八幡平)
明治から昭和期にかけて栄華を極めた当時の東洋最大級の硫黄鉱山です。岩手県の八幡平の中腹、海抜740~1,030mに位置し、現在はドライブウェイである、八幡平アスピーテラインから側道へ入ることで近くまで車で行けます。GoogleMapにも、位置は表示されます。
かつて「雲上の楽園」と呼ばれ、最新鋭の設備の中、最盛期は15,000人以上の人々が暮らしていた場所が、昭和40年代には閉山し、今は大自然の中に無人の荒野です。このコントラストは、圧倒的で雄大。猛烈に心を揺さぶられます。最盛期の人は今の姿を想像だにできないでしょう。
見た目は圧倒的ですが、負の側面もあり、閉山後50年以上経過した現在でも、鉱毒水の処理が続けられています。
大自然の中に突如廃アパート群が顕現します。
奥羽本線スイッチバック遺構(福島県/山形県・板谷峠)
福島駅と米沢駅間の4駅連続スイッチバック機構が採用されていた奥羽本線の廃施設跡です。1駅は令和になり廃駅となりました。現役3駅は、積雪期を除けば、車でアプローチ可能ですが、道は狭く秘境感が強烈です。
スイッチバックとは、鉄道車両の登坂能力を大きく超える急こう配を登るため、急斜面にジグザグ状に線路を敷いてこう配を緩和し、列車を進行させたり退行させたりしながら坂を登っていく方式です。奥羽本線では、平成2年の山形新幹線開業まで使用されていました。
非常に大掛かりな鉄道設備が民家も僅かな山中に鎮座しています。巨大なスノーシェッドが登記の厳しさを物語っています。
奥羽本線そのものは現役で、在来線と山形新幹線が運行されています。スイッチバック遺構の横を現在は山形新幹線が、そのまま通り抜けている大変不思議な空間です。
大沢駅
板谷駅
峠駅
化女沼レジャーランド(宮城県・大崎市)
2001年に休園したままのレジャーランドです。かつては子供たちで賑わっていたであろう娯楽地の現在の姿です。遊具は錆びついていて再開は厳しそうです。切ないですね。20年数年しかたっていないのですが・・・・。
インデックス投資
それぞれ50年、30年、20数年での栄枯盛衰の一例です。これだけの期間で人も物も入れ替わっていきます。今は、現代人と同居していますが、いずれ消滅していくのでしょう。本当に切ないですね。
長期での資産運用もこうした世の中の変化に追従していく必要があります。この点、広く分散された株式時価総額加重平均型インデックス投資であれば、時価総額の変化という観点で、世の中で経済活動をおこなっている投資先の変化に追従し続けてくれるので、相対的な変化への対応力があるのではないでしょうか。
最後にもう一度、
ゆく河の流れは絶ずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人と栖と、またかくのごとし。
方丈記 鴨長明より抜粋
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
そもそも一期の月影傾きて 余算 山の端に近し
心 さらに答るなし
野村オルカン ノムカンですか sbiで買いました 諦感 なんでしょうか
コメントありがとうございます。
オルカン、トレカン、ノムカン 諦観 深いです。