先月切り替えた国民健康保険料の初回請求書が届いた備忘録です。
予想通りだが高額
ブログ主は、退職2年経過後、現在も実験的FIRE中で、収入がありません。前年度の税引き後の金融所得約200万円に対して、半年分の国民健康保険料は、1人分だけで何と166,000円でした。1年では、334,000円。月あたり約27,800円。
現行制度では、特定口座で確定申告しなければ、月2,000円ほどとかなり差が発生します。
およそ、事前に早見表で確認して予想していた額の通りではあるものの、大きいです・・・・・。11月発行の個人向け国債変動10の税引き後の利率は、0.517%です。この保険料を個人向け国債だけで得ようとする場合、約6,500万円もの巨額な元本が必要となるレベルです。
健康保険に関する留意事項
確定申告と健康保険
給与所得や事業収入があれば、そちらから、iDeCoや生命保険控除等が受けられます。しかし、FIREや早期・定年退職後は、利子・配当・譲渡益など金融所得等から控除を受ける必要があります。
しかし上述のごとく、特定口座源泉徴収ありの口座で確定申告しなかった場合と、確定申告した場合では、社会保険料が大きく異なってきます。得られる控除による還付と社会保険料UPを天秤にかけるややこしい作業が発生します。
投資信託の切り崩しであれば、額の調整ができます。しかし、高配当株、高分配ETFであれば、額の調整ができません。また、取り崩しで定率か定額かが議論されますが、NISA以外では、譲渡益が出て確定申告すると社会保険料に影響します。損益相殺の活用や一括売却との比較の視点も必要です。
またiDeCoの拠出金所得税控除が受けられないとすると、iDeCoの魅力が失われてしまいます。拠出期間の70歳までの延長が議論されていますが、所得控除を受けられる原資があるか、確定申告できるかも視点として欠かせません。
外国税額控除
海外株式ETFを所有すると、配当・分配金については、外国所得税10%控除後に国内課税約20%が課されるため、計約28%の税率となります。
外国課税分10%相当は、条件付きで確定申告で一部還付を受けられますが、確定申告すると国民健康保険料がUPするため、先の控除と合わせて天秤にかける必要があります。
NVIDIAやTeslaなど米国株はキラキラ光って魅力的ですが、出口にこの問題が控えていることは忘れてはいけません。
支払い方法
これは、枝葉の話ですが、ブログ主は早く忘れてしまいたいと、今回スキャンだけでほぼ完了するPayPayの請求書払で半年分まとめて支払いました。しかし、請求書払ではポイントがつかないことも忘れてました。eLTAXなら、手数料とカードの還元率により、少しはポイントバックが得られるため、今後気をつけようと思いました。
たたが税金、保険料とはいえ、少しでもお得にお支払いする方法も意識しておきたいです。
税制の理解は欠かせない
今まさに衆議院選挙後、103万円の壁や扶養控除、厚生年金の加入要件などへの関心が急に高まっていますが、特定口座源泉徴収ありで資産運用していても、FIREや退職後の出口の時点で税、社会保険料とは無関係でいられません。
金融課税もいつどのように変更されるかわかりません。
一人一人環境が異なるため、自分で考える他ないのですが、少なくとも現在の制度では、まずNISAの1,800万円の枠をインデックス投資信託で埋めることが資産運用の第一歩であることは間違いないと思います。出口も最もシンプルです。ブログ主がオルカン好きな理由の一つです。
ブログ主の場合、まだオルカンなどが発売される前に信託報酬が低廉だった米国ETFとキラキラしていた米国株の保有が一定数あり、またiDeCoも企業型から転換して継続拠出しているため、社会保険料UPは甘受して、確定申告せざるを得ない状況です。かなり手間隙かかるのに、還付分はほとんど社会保険料UPと相殺されて、+数万、年によってはマイナスの可能性もあり、各種控除や外国税の還付の意味が大きく削がれてしまっています。
この辺りはよく考えられた税制で、明らかに現役世代に有利です。FIREや退職による無職者には厳しいものです。当然だと思います。現役世代には有利な税制は積極活用してほしいし、何かと負担増ばかり強調される中、もっとアピールしてもよさそうです。
老後のために資産運用している場合、S&P500かオールカントリーか、ということも大事ですが、取り崩し開始時に金融資産以外に労働・事業収入があるか、社会保険はどうなるかも影響大きいです。特に海外高配当株やETFで、配当金・分配金生活を考えている方や、iDeCoを大きく活用して早期リタイアを検討している方は、社会保険料への影響も忘れないでください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
素晴らしく有益な情報ありがとうございます。
いくつもの天秤があって、最適解が人によって異なる。
調査や計算は大変ですが、自分の将来に当てはめて試算し、
最適解に近づけるような動きをとりたいと思いました。
コメントありがとうございます!