[雑感]カブアンドはどう?前澤友作氏、オルカン・S&P500投資をやるな!と主張するワケ「せっかく株を始めるなら」

雑談

カブアンドで話題の前澤氏の記事がアップされていました。

議事概要

外部リンク:スポニチアネックス 前澤友作氏、オルカン・S&P500投資をやるな!と主張するワケ「せっかく株を始めるなら」

公式YouTubeにアップされた動画の抜粋記事とのことですが、記事作成時点でショート動画しか確認できず、記事引用以外の詳細は不明です。

一言でいうと「広く分散されたインデックス投資は、参加している感が薄く、お金を投資している実感が乏しい。勉強にもならないから、個別株投資をおすすめする」というものです。

確かにこの点は事実であり、かかる理由から個別株投資を選択するのは個人に委ねられていると思います。実際にZOZOを立ち上げた実績ある実業家ゆえ、我々一般人には到底及ばない実務経験を持ち、事業環境を見通す先見の明もお持ちであろうゆえ、インデックス投資だともどかしいでしょう。また、実際、このような経歴の方がインデックス投資を勧めていると、何があったんだろうかと逆に気味悪くも感じるかもしれません。

ただ、カブアンドを立ち上げたばかりのタイミングゆえ、ポジショントークの一環と捉えられても仕方ないでしょう。「少額」「応援」など、カブアンドの宣伝にピッタリのワーディングが使用されています。言葉巧みとしか言いようがありません。

カブアンドってどう?

概要

外部リンク:ガブアンド

前澤氏が中心となっている新規事業です。電気やガス、モバイルなどの事業に消費者として申し込むと、利用料に応じて、ポイントではなく株式引換券が付与されるというユニークなサービスです。素直に仕組みは面白いなと思いました。まず一般人とは縁のない「未公開株」や「国民総株主」などキャッチーなコピーも巧みだなと思います。

消費者側は、サービスを利用すればするほど株式上場による上場利益を享受する可能性が高まります。一方、会社側は、実績ある方を中心に据え、未公開株付与というメリットで、宣伝費を抑え、ポイントや割引ャンペーンなどの即座の支出なく低コストでユーザー拡大を狙っているのかと推測されます。

個人的見解

個人的には、HP上サービス内容から、規約や目論見書なども確認した限りでは、既存のサービスから切り替えてまで利用しようとの思いまでには至りませんでした。

1.上場するか否かは未確定
 規約や目論見書上では、将来の上場は義務付けられていませんでした。上場しなければ、割り当てられる株式は種類株式で、利益配当請求権は、普通株と同順位も、議決権・残余財産分配請求権は認められない権利となります。種類株式のままでは、譲渡も原則不可のため、株式とはいえ、上場普通株式とは異なる、いわば数字上のものにしかすぎません。さらに、種類株式は、株主総会の特別議決で会社により強制取得も認められているため、会社の運営方針の影響下から逃れる術がありません。

2.割当数が予想できない
新株式発行届出目論見書には、「申込株式数が割当株式数を上回った場合、申込みの先着順によりまたは申込株式数に応じて発行数を按分」とあり、最終的にどの程度割り当てられるか予想できません(ブログ主の頭で追いかけられる範囲なのでしっかり決まっていたらすいません)。
また、一般常識的に考えても、電気やモバイルを使うだけで、個人が莫大な上場益を享受できるとは到底思えません。せいぜいポイント程度とみるのが一般的では。

3.提供サービスが普通
電気やモバイルといったレッドオーシャンの既存事業ゆえ、これから大きく成長が期待できるとは思えませんでした。モバイルの価格を既存のMVNOと比較しても特筆ある料金体系ではなかったです。仮に上場できたとしても、株式に大きな需要が見込まれる姿が想像できません。

これらの理由から、個人的には、既存のサービスから切り替えてまで参入しようとまでは至りませんでした。ブログ主が、極めて面倒がりであることと、仮想通貨などにも興味はあるが、購入はしない慎重派・臆病派であることもあります。あくまでも個人的見解であって、人によって見方は異なると思います。

国民総株主

ちなみに、国民総株主については、日銀が金融緩和で時価70兆円超の株式を保有しており、毎年、1兆を越える分配金・配当金相当を国庫に納付しているので、別の観点から、既に国民総株主になっているとも言えます。

また、現在の既存のサービスでいただける確実な各種ポイントでポイント投資が用意されていますし、ポイントで直接インデックス投信も簡単に購入できます。楽天ポイントやdポイント、PayPayポイント、pontaなどは多くの人が利用していますので、これも既に国民総株主ともいえます。

そうであれば、将来の不確定な株式割当としての還元に固執する理由がないのではと考えたのも、個人的にサービスに魅力を感じなかった理由です。

応援はしたい

それにしても、仮に上場できなくても、電気やモバイルは利用でき、本来のサービスの価格も確認した限りでは、適正な範囲ゆえ、怪しい投資詐欺とは一線を画します。怪しいと思えば、即、既存のプロバイダーにもどせます。

個人的には、今のところ、リスクを取って、本サービスを利用しようとは思いませんが、なにか新しいことに挑戦しようとするチャレンジャーは応援したいと思います。自分では発想できない新しいものの登場には純粋にワクワクさせられますし、成功は挑戦と失敗の中から生まれ、いずれ、社会を変革する力となり得るからです。

ブログ主のようにただ傍観してぐずぐすしているのではなく、実際に行動に移されることはそれだけでも心より敬服します。

エポックメイキングなすばらしい還元を提供してくれるのか、はたまた失敗するのか、サービスの行く末には、傍観者で僭越ながら、注目はしていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

コメント

  1. 週末山紀行 より:

    こんにちは。
    アーリーアダプタ気質のため気になって調べてましたが、
    ライフライン契約などを切り替える仕組みと知って、
    手間の大きさから早々に断念しました。
    新しい体験に興味はあったのですがね(笑)

    1.上場するか否かは未確定 の記事を拝読すると、
    やはり断念でよかったと思いました。

    • Takereru Takereru より:

      コメントありがとうございます!私もです。新しいもののワクワク感堪りません。
      昔のダイアルアップからADSLの世界のような飛躍的な躍進に遭遇したいものです!