[運用全般]AmazonPrimeの値上げとBigMac指数にみる日本の立ち位置

雑談

先日、AmazonPrimeの会費改定のお知らせが届き、様々なメディアで取り上げられています。同じく、8月にBigMac指数が最新のものに更新されたため、日本の立ち位置を確認したいと思います。

AmazonPrimeの価格改定

率にすると、改定幅は+20% 、アメリカとの比較では、改定後の年会費を前提としても、-70%の水準です。改定幅は大きいものの、本国対比では未だ安価な水準です。ブログ主は幸運にも、年払いで8月に更新済みなので、後1年は、現行価格で利用できそうです。
<日本>
 (現)   (新)  改定幅
月額  500円   600円  20%
年額  4,900円  5,900円  20.4%

<米国>
月額 14.99$ (約2,172円  1$=144.9円換算)
年額 139$(約20,141円  〃)

最新のBigMac指数

The Economist誌が年2回更新されている有名なBigMac指数は、アメリカのBigMacの価格とアメリカ以外の国のBigMacの価格差により、為替相場を推測するための指標です。こちらによると、現在円は、ドルに対して-43.2%過小評価されていることになります。諸外国対比でも、最安水準です。

過去の推移を見ると、アベノミクスで異次元の金融緩和される2013年を境に明らかに立ち位置が変わっており、特に直近では、下落が目立ちます。

マクドナルドといえば、今後地域別価格が導入されることがアナウンスされました。今後、国内でも差異が生じてくるのでしょうか。

The Economist BigMac indexより引用

購買力平価(PPP)の推移

ドル円の購買力平価とドル/円の実勢相場の長期推移です。50年の推移の中で、実勢相場が、企業物価PPPや消費者物価PPPを超えることは多くはなかったのですが、2013年を境に、購買力平価対比で実勢相場が円安に大きく触れています。

公益財団法人 国際通貨研究所 HPより引用

賃金(名目・実質)のG7諸国比較

名目はさておいて、インフレ率を考慮した実質賃金は、明らかに長期低迷で、他国との差が開き続けています。

厚生労働省作成資料を引用

日経平均株価の推移

実質賃金は横ばいにかかわらず、株価だけは、異次元金融緩和以降、著しく上昇しています。

GoogleFinanceより引用

最後に

日本で、AmazonPrimeの価格が相対的に安価なのは、楽天やヤフーとの競争環境にあるともいわれています。BigMac指数にしても、各国の固有の事情が反映されているので、参考程度の指標ともいわれています。

ただ、今回、AmazonPrimeの価格改定で思ったのは、改定幅よりも、賃金と物価水準が他の先進国対比、日本だけ全く別の推移を続けていることです。先進国中、日本だけ、得意な立ち位置にあることは、資産運用上忘れてはならず、これが問題となるのか、問題であれば社会のどこに問題があるのか一人一人が考えて、行動する必要があります。

賃金水準か、為替レートか、はたまた株価か、物価か、いずれかどこかでいずれ調整が働き平均回帰するのか、はたまた、個人の株式の保有が少なすぎるのか、それとも既に先進国水準ではなく今後この傾向が続くのか。将来はわからないので、運用を続けることぐらいしか個人でできる手段はありませんが、立ち位置は定期的に確認し、どこかに大きな変動が来ても慌てないようにしたいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

コメント

  1. yoshi より:

    >どこかに大きな変動が来ても慌てないようにしたいです。全く同感です。

    • Takereru Takereru より:

      生けるもの皆一緒に、不確定な将来を生きている中、共感のコメントいただくことは嬉しい限りです。ありがとうございました。

  2. yoshi より:

    >どこかに大きな変動が来ても慌てないようにしたいです。
    全く同感です。