[運用全般]三井住友カードゴールド(NL)100万円修行 VS Sony Bank WALLET 新NISA前に比較

支出見直

来年度より大幅改定され、期間無制限の新NISA制度が利用できます。投資金額の幅も広がるため、主要ネット証券各社のクレカ積立と日常のカード利用で、どれだけ差が生じるのか確認します。特に、100万円修行で記事を読む機会が多い、三井住友カードゴールド(NL)が気になり、他のカードと比較してみます。

各社クレカ積立・投信保有ポイント

eMAXISSlim全世界株をつみたて投資して、保有する前提に作成しています。

*2023.8.19追記 三菱UFJ国際投信より、eMAXISSlim全世界株の信託報酬改定のお知らせがありました。本記事は、改定前の信託報酬と投信ポイントを前提に作成していますので、参考としてご承知おきください。ノムカン、トレカンの対抗策でお見事ですが、今後証券各社投信保有ポイントも変更されるはずです。特に、SBI,マネックス利用者はご注意ください。

三井住友カードゴールド(NL) (または、上位互換のOliveフレキシブルペイ ゴールド)は、100万円使用すれば、年会費5,500円永年無料のゴールドカードでSBI証券との組み合わせは、確かに最強です。

ただ、現状では、年会費無料のノーマルカードでも、ほぼ遜色ない還元を受けられるため、カード積立ての側面だけからは、既存ユーザーでなければ、証券会社やカードを切り替えべきとまでは言えないと思いました。とはいえ、最高峰を目指すなら、100万円修行する三井住友カードゴールド(NL)+SBI証券であることは明白です。

Sony Bank WALLETは、つみたて投資でのポイント還元はなく、ソニー銀行では投信ポイントもないため、ここでは登場することすら出来ません。

ちなみに、クレカ積立のパイオニアのはずの楽天証券は、改悪を重ねた結果、クレカ積立の側面だけからは、新規にはお勧めできない状況となっています。

SBI証券
三井住友カードゴールド(NL)
SBI証券
三井住友カード(NL)
楽天証券
楽天カード
マネックス証券
マネックスカード
AUカブコム証券
AU PAYカード
クレカ積立還元率
1%0.5%0.5%1.1%1%
60万円(月5万円)の場合の年間総還元金額6,000円3,000円3,000円6,600円6,000円
120万円(月10万円)の場合の年間総還元率*16,000円3,000円6,000円6,600円6,000円
SBI証券
三井住友カードゴールド(NL)
SBI証券
三井住友カード(NL)
楽天証券
楽天カード
マネックス証券
マネックスカード
AUカブコム証券
AU PAYカード
(参考)slimオルカン販売会社信託報酬(税抜)
投信保有ポイント年換算*20.0415%0.0415%段階制*30.03%0.005%0.0415%
投信保有残高100万円の場合の年間還元率415円415円(190円)300円50円(415円)
投信保有残高500万円の場合の年間還元率2,075円2,075円(690円)1,500円250円(2,075円)
投信保有残高1,000万円の場合の年間還元率4,150円4,150円(1,190円)3,000円500円(4,150円)
付与ポイント*4VポイントVポイント楽天ポイントマネックスポイントPONTA
2023年8月の各社情報を元にブログ主作成

*1カード積立上限5万円のため、5万円までしかポイントは付かない。しかし、楽天証券のみ楽天キャッシュ5万円(0.5%還元)を併用でき、10万円までは、0.5%還元となる。
*2eMAXIS Slim全世界株保有を前提。SBIVシリーズなど、さらに、還元率が低くなる商品ありあくまで参考値。
*3保有残高が一定金額以上に到達した場合に一回だけ定額ポイント付与のため0からスタートした一回のみの参考値で他社とは仕組みが異なる。
*4還元率は円で示しているが、実際にはポイント還元。ただ、いずれのポイントも現金同様に使用は可能との前提で円表記とした。

日常使用

次は、日常使用をみてみます。三井住友カードゴールド(NL) (または、上位互換のOliveフレキシブルペイ ゴールド)は、一度でも100万円使うと、年会費が永年無料となる魅力的なカードですが、基本還元率が0.5%と高くないです。

一定程度の還元を受けるためには、毎年100万円修行する必要があり、束縛感がなきにしもあらずな仕様となっています。

日常使用の面もあわせて考えると、最高峰を目指すなら、Sony Bank WALLET で、ClubSのゴールドまたはプラチナステージの修行を達成する選択肢がでてきます。銀行で投信保有ポイントがないかわりに、条件達成による高還元が受けられるため、証券会社の投信保有ポイント対比でも、利用額によっては、優位性が発揮される場合もあります。ただ、Sony Bank WALLETは、デビッドカードの制約があります。また、積立てでの還元がないため、新NISAはネット証券で別のカードつみたてと併用する必要性があります。一方の三井住友カードゴールド(NL)なら一枚で完結します。

結局タイトルの「三井住友カードゴールド(NL)100万円修行 VS Sony Bank WALLET」は、優劣がつけられない引き分けぐらいでしょうか。人と使い方によりそうです。いずれも条件は厳しいものの魅力的なサービスを提供してくれます。カード積立てだけでなく日常での使い方も視野に入れる必要あり、新NISAでの有効活用は個人で判断していく必要がありそうです。

残念なのは、楽天カードで、つい先日もポイントの付与方法が変更される改悪がありました。こちらは、大勢には影響がないので、かまわないのですが、2年前の公共料金等の還元率改悪で、日常使用ではハンディーがある残念な仕様になっています。

楽天、マネックス、AU PAYカード*1三井住友カードゴールド(NL)
修行済み
SONY+投信保有500万円SONY+投信保有1,000万円リクルートカード
還元率
1%0.5%
(年100万円利用で+10,000円)
1.5%2%1.2%
年間カード利用額80万円(6.67万/月)の場合8,000円4,000円12,000円16,000円9,600円
年間カード利用額100万円(8.33万/月)の場合10,000円15,000円15,000円20,000円12,000円
年間カード利用額150万円(12.5万/月)の場合15,000円17,500円22,500円30,000円18,000円
還元方法ポイントVポイントキャッシュバックキャッシュバックリクルートポイント
2023年8月の各社情報を元にブログ主作成

*1 楽天カードは、公共料金等の還元率が0.2%となっているため注意が必要。

最後に雑感

NISAそして、つみたてNISAを経てインデックス投信の信託報酬が劇的に下がった結果、我々ユーザーは多大なる恩恵を受けている一方、証券会社は相当無理をしている印象です。

投信保有ポイントの図表の右にslimオルカンの販売会社信託報酬(税抜)を入れていますが、オルカンの販売では、証券会社にはほぼ利益がない状況です。証券会社とカード会社の負担の分担割合は不明ですが、クレカ積立での還元をあわせると、低コストのインデックスファンドだけの保有者には利益がないどころか赤字ではないかともみえます。

各社ともユーザーを囲い込むための作戦で、我々にはありがたいのですが、持続可能性はあるのでしょうか。国内株式の売買手数料完全無料化も、SBI証券が公表しています。SBIジャイアンのように強いです。そうすると、いずれ、ネット証券の再編が起こったり、各社の魅力的すぎる還元サービスが、楽天証券のように縮小されることも想定されます。

SDGsではないですが、無理して別なところに歪みが発生しないよう持続的なサービス提供を願ってやみません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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