東証株価指数TOPIXが2023年5月16日バブル崩壊後33年ぶりの高値をつけました。そして、本日19日日経平均株価も、2021年9月1日につけたバブル後最高値3万0670円10銭を更新しました。高値更新の記念に、日本株式の立ち位置を確認してみたいと思います。
TOPIXの推移
33年ぶり高値とはいえ、バブル崩壊後の高値であり、バブル時の最高値は更新できていません。今見てもバブル期の上昇は凄まじいです。グラフ左83年の5月から、89年の12月までわずか6年足らずで約4.6倍になっています。その後ピーク時から半値1200あたりを繰り返し、2002年頃のITバブルのピークから、また半値。さらに、2008年のリーマンショックで、三度目の半値を経験しています。
2013年以降は、チャイナ・ショックやコロナショックを経験しているものの、基本右肩上がりです。投資に対して楽観的になりがちですが、ここ10年に投資を始めた方はたまたまラッキーな時期に遭遇しているにすぎない点は忘れないほうが良さそうです。
30年間は一人間の就労期間に相当します。ずっと下がり続ける資産をインデックスだから大丈夫!と保持続けられるか。高値更新を契機に自身のリスク許容度は再確認しておくべきと痛感。
米国除く先進国と日本の比較(VEAとEWJ)
リーマンショック前の2007年から、先進国(除く米国・含む日本)株価指数に連動するVEA(日本株が20数%含まれる)と、MSCI JAPAN指数(TOPIXや日経平均とほぼ同様)に連動するEWJの比較です。分配金再投資した場合の推移となります。
ドルベースとなりますが、この期間では、日本単独への投資は、日本含む先進国への投資に劣後しています。
米国含む先進国と日本の比較(URTHとTOK)
米国含む先進国のMSCI World指数に連動するURTHとMSCI KOKUSAI(World指数から日本を除いた指数)に連動するTOKの比較結果です。こちらは、ETFの発売日の関係で2012年からの推移です。
アメリカの構成比率が高いためほぼ同じですが、日本を除く指数の方が僅かに優位になっています。アメリカを含むため、この期間で3倍に上昇しています。アメリカを除く先進国の2倍程度と比較しても段違いです。ここ10年はアメリカ単独の圧勝です。
感想
今月のTOPIX、日経平均の33年ぶり高値更新にあたってのブログ主の所感です。
・日本の個別株も一部保有しているため、自国の株式市場が活況なのは素直にうれしいが、バブル後高値を更新しただけで、過去高値はいまだ更新できていない。逆に、バブル経済の後世への影響は数十年単位に及ぶことを再認識した。バブル後高値までも33年とは・・・・・・・。FIRE実験中の身として、今後訪れるであろう下落期に気持ちを備えておくことが必須。
・日本の株式市場はここ10年は、世界と比較すると平均的な成長率も、世界と比較して若干劣る状況。また、アメリカ市場の圧倒的な時価総額により、日本市場は、世界への影響は小さいため、世界に分散したインデックス投資をしていれば、日経平均やTOPIXの高値更新は、大喜びするほどのニュースではない。でも、バブル期の過去最高値更新は見てみたく、期待は持ちたい。
・リーマンショック後のアメリカ市場の成長は異次元であり、S&P500などアメリカ集中も危険。結局、全世界株式への投資が相対的に安心できる。
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