[雑感]インデックス投資を実践する根拠の理解度

雑談

自分の理解できないものに投資するなとよく言われますが、何をどこまで理解すれば、インデックス投資を理解したと言えるのでしょうか。

インデックス投資の学術的根拠

学術的に「効率的市場仮説」「資本資産価格モデル(CAPM)」などが紹介されています。しかし、結論は何となくそうなのかなという程度の感覚的理解で、ブログ主は、その過程の数式など全く理解できません。インデックス投資家の皆様は理解された上で投資されているのでしょうか。

外部リンク:ウィキペディア(Wikipedia)資本資産価格モデル

投資の世界では、自分の理解できないものに投資するとか、他人のおすすめを自分で考えずに妄信的に投資するのは愚の骨頂失敗する典型例として挙げられます。

外部リンク:Yahooニュース:投資で守るべき「鉄則」と、勧められても手を出してはならない「3タイプの商品」【FPが解説】

インデックス投資において、CAPMを導く過程の数式を理解せず、ノーベル賞受賞の経済学者が提唱した理論を前提にしているから間違いないとか、「ウオール街のランダムウオーカー」で勧められているから、という理由だけでインデックス投資を選択しているなら、まさに愚の骨頂失敗する典型例になってしまわないでしょうか。

インデックス投資はほったらかしでOK?

では、アクティブ投資よりもコストが低廉、過去平均でこれぐらい見込めるから、はたまた過去の検証からインデックスに継続的に勝てるアクティブファンドは少なく、事前に選ぶことも不可能という根拠で充分でしょうか。無数にある投資手法の一つでしかないインデックス投資を選択して自分の資産をリスクに晒すには、どこまで理解度を深める必要があるのでしょうか。株式を前提として、関連知識としてざっと思いつく限り、並べてみます。

商品の仕組み

器として、投資信託、ETFの違い。投資信託であれば、商品そのもののコスト構造(信託報酬、事務手数料等)から、証券会社・運用会社・信託銀行の役割分担、分別保管制度。投資者保護基金など、預け入れ先金融機関万が一破綻したり、不正を行った場合の補償制度を把握しておく必要があります。

中身として、インデックス投資であれば、先のCAPMなどいかなる根拠に基づき、何を対象にどのような運用がなされているか。

法的制度

インデックス投資も株式を購入していることは、個別株とかわりありません。投資対象としての株式と株主の権利・株式総会の位置付、会社との関係、取締役会・代表取締役の役割と権限、監査役によるガバナンスなど、会社という組織は、会社法でどのような制度設計がなされ、運営されているか。

経済的側面

経済的な側面では、会社における株式と、社債や銀行借り入れその他の資金調達手段との違い。出資する側の機関投資家、個人投資家の規模感・目的、株式の価格変動のメカニズムなど。心理学や行動経済学もかかわってきます。

事業活動

営利会社の事業活動内容。経済活動そのものなので、IT・自動車・食品・化学など、事業活動を理解しようとすれば無限大に広がります。

業界情報から営業やマーケティング手法など定性的な情報に合わせて、定量面では、財務諸表(B/S P/L C/Fなど)を理解できないと、事業活動の把握ができないこととなります。

さらにはマーケットを理解する上で、関東や東海、関西などといった国内の地域特性から、アジア・北米・欧州などの世界の国民生活を知ることも不可欠です。

歴史

株式会社が登場した経緯と社会への影響、株式会社登場以前と登場後の違いなどを通じて、資本主義そのものの理解も必要ですね。さらに踏み込めば、人類の歴史への理解も有用です。

完全な理解は無理でも

こうしてみると、「自分の理解できるものに投資する」を貫くと、インデックス投資であっても株式クラスに投資する以上、極めて多岐にわたる広範な知識が求められそうです。突き詰めると切りがない世界です。

結局、資産運用する以上、個別株であっても、アクティブ投資信託であっても、インデックス投資であっても、好奇心強く、森羅万象に興味を持ち、地道に継続的な学習を欠かさないことが大切かなと。

人によって考えは違うでしょうが、目先の時価額の目まぐるしい変化に一喜一憂するよりも、少しずつでも関連知識を身に着けていくことが、「自分の理解できるものに投資する」ことに近づいていくと思います。

結果、世界が広がり、財産も守ることができれば、成功ですね。人生そのものです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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