[雑感]「新NISA」は老後資金問題の解決策になりうるのか?…社会的ブームの裏にある「巨額の宣伝費」が意味すること【経済学者・野口悠紀雄氏が解説】

雑談

最近相場が軟調だからか、NISAに関するメディア情報は一時期の薔薇色調から、変化しているように見えます。本記事もそのなかの一つです。

記事概要

外部リンク:THE GOLD ONLINE「新NISA」は老後資金問題の解決策になりうるのか?…社会的ブームの裏にある「巨額の宣伝費」が意味すること【経済学者・野口悠紀雄氏が解説】

本記事での主張点は、以下の2点です。

1.NISAの節税効果は大きくない
2.資産を預金ではなく株式投資や投資信託などで運用するのは必ずしも有利ではない

著書からの抜粋・編集のまとめ記事です。ブログ主は原典にあたっていませんので、本記事が著者の主張内容そのものかはわかりません。しかし、個人的にはいずれも違和感を感じました。

ブログ主所感

NISAの節税効果

記事中では、NISA満額積み立てた場合平均残高900万円、収益率3%、分離課税で税額5.5万円に対して、「目の色を変えるほどの大きな利益とは考えられない。」と主張されています。

しかし、これブログ主はとても大きく感じます。ただNISA口座を利用するだけで、約4,500円/月もの節税になり、自分で使う金額が増えます。

満額積み立てた後20年運用を継続すれば、運用益に加えて税金分だけで110万円もプラスです。これらが大きくないとすると一般人の金銭感覚とはズレが有るのでは・・・・・・・・。

加えて、記事中では、損失の繰越控除を利用できない点も節税効果が大きくない理由に挙げられています。

ブログ主はここにとても違和感を感じてます。インデックスの長期積み立てであれば、いざ使うまでひたすらホールドするのみで、途中での売買は想定されていないはず。NISAの年間限度枠や、売却後の枠など、そもそもNISA口座では売買は抑制するよう制度設計されています。

かなり著名で実績のある経済学者さんが、インデックスの長期投資の手法を知らないはずはないのですが・・・・・。

株式運用の効果

こちらも、金融機関が膨大な宣伝額を投入して、手数料が取れる商品を売っていることを理由に、金融機関が個々の投資者の資産に深く関心を寄せていないのではないかと主張されています。

この点は同感です。しかし、金融機関が売りたがらないインデックス投信が存在するし、そもそもNISA以前に一般的な運用者とは、利害関係が対立する金融機関に購入商品を相談することなど愚の骨頂であるということはある程度は知られていると思います。

記事の趣旨は

株式で運用する場合、NISAであっても特定口座であっても、リスクを取っているわけであり、NISAだからといってバラ色の未来が待っているわけではないです。

20年後NISAに踊らされ株式投資し、財産を失った愚か者、やはり銀行預金が正義だったと嘲笑されているかもしれません。逆に、NISAで株式投資した当時の自分を褒めてあげたいと感謝しているかもしれません。

どこまでリスクを取るかは人それぞれなので、本記事のようにNISAへの無条件の礼賛へ警鐘を鳴らすことは必要だと思う反面、警戒しすぎるのもどうかと思います。

S&P500のドルベースの値動きです。年初来だけ見ると軟調です。しかも円ベースでは円高が進みもっと低調です。しかし、1年来でみると全く景色が違います。

昨年2024年夏頃の急落時同様に悲観的な記事をよく目にします。人間ゆえ目の前の事象に引っ張られるのは仕方ないも、毎度毎度の約束事のような感じです。喉元すぎれば・・・・・、歴史は繰り返す・・・・・、

投資に限らず何事も、目前の事象に過度に反応せず、なるべく多くの客観的な事実をもとに、様々な側面から、中立的な立場を保って自分で考えて選択する他ないと思います。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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