finaseeに掲載されていました。ブログ主はホールド一択派ゆえ内容が気になりみてみます。
記事概要
外部リンク:finasee 投資信託は「売らずにホールド一択」は本当か? 長期投資家が考えるべき戦略的“売却”とは
「売らないリスク」として、相場環境の変化をあげられています。それはその通りなのですが、基本的にはアクティブ戦略に当てはまることであり、インデックス戦略であれば相場環境の変化はまさに強みが発揮される場面ゆえ、「売ってしまうリスク」の方に注意すべきです。
にもかかわらず、インデックスでも例えばMSCI ACWIでは米国への偏りを強調して、「「放っておける」商品だが、「見直さなくていい」商品ではない。」」とされている点は、ブログ主としては、賛同できません。米国偏重は現時点で最大限最適に分散した合理的な結果であり、「偏り」ではありません。
引用記事の著者が証券会社側の方ゆえ、いつも通りブレはない点は素敵ではありますが・・・・。
ただ、同時に記事内でとりあげられているリバランスの観点には完全に賛同できます。リバランス=人間の判断を介さず機械的に高い資産を売って安い資産を購入することゆえ、NISA口座で全世界株を保有し続け、NISA外の現預金・債券クラスとバランスさせることは合理的です。
売却が意味するところ
引用記事では、「新NISAで非課税枠の再利用が可能になったからこそ、より活きる戦略でもある。」「売却は決して「投資の終わり」ではなく、「資産形成の次の一手」なのだ。」とも述べられています。
しかし、新NISAでの非課税枠は最大360万/年で枠の再利用が可能となるのは最短で翌年以降ゆえ、「活きる戦略」とは、少々言い過ぎの感があります。
記事中では、20%の利益確定に触れられていますので、NISA口座で100万円株式投資して、20%の利益確定をして再度20%上昇後に買い直した場合、「次の一手」がどうなるか、-20%で損切りした場合とあわせて、具体的な数字で検証します。

20%変動後利益損失確定して、さらに20%変動後に買い直したこのケースでは、一見するとひたすらホールドする場合と大きな差はなく、むしろ、下値が抑えられるかにもみえ、それほど悪手ではないようにみえます。単純に考えると、利益または損失確定後はすべて現金になるため、ホールドと比較すると、株価が上昇=損失、株価下落=利得の図式です。
青字部分の高値で売って、安値で買い戻すことができるケースは、売買する場合のベストケースですが、NISA口座の枠の復活時期の制約下でピンポイントに高値安値を見極めるのはまず困難ですし、市場再参入の時期が遅れれば遅れるほど、分配や配当を受けられない分不利になります。さらに、特定口座であれば、NISAのようなタイミングの制約はないものの、税金が発生すれば、その分さらに不利になります。
上昇した場合の機会損失のリスクを取ってまでも、とても困難な、ピンポイントで高値安値を見極めることに賭けるのは、ブログ主は得策とは判断できません。
加えて、MSCI ACWIが長期的には右肩上がりの傾向にあるということは、ホールドに親和性があります。

よって、ブログ主は、「売らないリスク」より売却後の価格変動という予想できない「占いリスク」の方が高いと判断して、ホールド一択の戦略を選択しています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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