悲しいことですが、日本の低迷に関するニュースを目にしない日はない近年です。名目GDPでは、世界3位ですが、ドイツと逆転し4位も目前です。一人あたりのGDPでは、2021年で経済協力開発機構(OECD)加盟国38カ国中20位と中堅国レベルです。
所得の伸び低迷
外部リンク:日本経済新聞オンライン 21年の1人あたりGDP、日本20位に低下 所得伸び悩みで
外部リンク:講談社マネー現代 進む円安に、海外出稼ぎブーム…「どんどん貧しくなる日本」で新たに生まれる「ドル収入」格差
両記事ともに、視点は異なるのですが、所得の伸び悩みが低迷の一因という点で共通しています。
余談ですが、マネー現代の記事では、”ドル収入の格差を述べつつ、外国株式などは、悪い選択肢ではないが、海外に行くつもりがないなら、ドル建てで自分の給与が世界の下の方に沈もうと関係ないし、「円安防衛」などしなくていい”と主張されています。
この点は、たしかに現役世代であれば、所得である程度インフレに適応できるので、そのとおりかもしれません。ただ、早期退職者は、所得がありませんので、為替リスクを負ってでも外貨建て資産を保有しておくべきとブログ主は考え実践しています。
個人的経験から思うこと
所得の伸び悩みは、労働生産性が低いからと言われます。ブログ主は1社しか勤務経験がないため、多分に主観的な見解となってしまいますが、会社員としての経験から実感できることはあります。
<労働環境について>
・働き方の改革と称して法律では残業時間が制限される一方で、なくならないサービス残業という無償奉仕。
・同じ仕事内容でも、長時間かけて仕事をした方が、残業代分、収入が多くなる矛盾。
・生産性向上へのインセンティブが働かない派遣労働制度。
・もともと、存在しない定時退社という概念。定時からが仕事の本番というのがあたりまえの前提として存在。
・大量の社内向けの形式的な事務作業の存在。
・たまたま早く仕事を終えても一人だけ早く帰れない暗黙の雰囲気。
・制度して存在するが取得に大変障壁がある有給休暇。
<社会全般>
・長期労働が当たり前になっている。コンビニなど24時間営業は必要か。スーパーですら深夜まで営業している。営業時間を絞った方が、結局は効率的では。
・宅急便の翌日配達や再配達。とても、便利だが、負荷が大きすぎでは。
・日曜日営業は必要か。近年は、年末年始も無休が一般化しているが、昔は、年末年始は休んでいたと思う。結局低賃金長期労働を強いることとなっていないか。
少子化、労働人口減少は明らかなので、深夜までの残業や、24時間稼働は捨てて、社会全体できっちりと休むこと、過剰サービスはやめること、お客様は神様の概念は捨てることが効率化ひいては所得増の好循環に繋がるのではないでしょうか。
今の環境だと、日本は、すべてにおいて100%を求めすぎていて、結局、回り回って自らの首を絞めているような気がします。
先日より中古車販売店の不正問題が話題になっていますが、同じような問題は他にもあります。知っておいて損はありません。
外部リンク:ITmediaビジネスオンライン なぜ「ビッグモーター」で不正が見つかったのか セブン、レオパレス、大東建託の共通点
外部リンク:東京新聞WEB <税を追う>接骨院、不正請求3.8万件 不支給に 施術・負傷部位水増し
インデックス投資
暗い話題で心底残念ですが、今日本に起こっていることは承知しておく必要があります。社会制度では、厚生年金の3号被保険者問題や扶養の壁問題。労働環境では、雇用体系、退職金制度などの給与体系、人事制度など。
多くの社会制度が、人口が増えることを前提に設計・運用されていて、人口が減少していくことに全く追いついていません。この歪がたまり続けていることが、日本低迷の一因だと思います。
全世界株式インデックスに投資しているからほったらかしでOKではないです。投資の成果は海外移住しない限り、最終的には、日本で使われます。そのときに、国家というチームの屋台骨が傾いていれば、資産運用の成果は吹き飛んでしまいます。
将来が不安だから投資しましょうと言われますが、投資したからといって前提となる社会の不安は解消されるわけではありません。
既得権益者が多数存在するので、変革は大変だと思いますが、ずるずる引き伸ばし最悪の結果を招かないよう、日々の生活・労働や選挙を通じて、一人ひとりが判断して行動して、変革を促し、明るい未来を作っていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
>日々の生活・労働や選挙を通じて、一人ひとりが判断して行動して、変革を促し、明るい未 >来を作っていきましょう。
私もそう思います。
コメントありがとうございます。