[雑感]実験的FIRE6ヶ月

雑談

早期退職して転職活動しつつ実験的な資産取り崩しを6ヶ月実施してみた感想を自身の備忘を兼ねて記録しておきます。

日常生活

ブログ主の場合、会社員時代の数少ない貴重な休日の生活が、毎日となった感じです。罵られたり脅されたり、突然何かを求められることが日常茶飯事の環境にいましたので、毎日平穏で、何事も自分の意志で決定し、主体的に生活できることはこの上ない幸せと感じています。

具体的に恩恵を受けている点は、地味で平凡なのですが、

ブログ主は一人暮らしで、会社員時代は疲弊してほぼ平日できていなかった自炊・掃除・洗濯といった生活の基本や、筋肉トレーニングやウォーキングに余裕を持って時間を割けるようになった。

ずっと継続している語学学習にも時間を多く割くことができ、さらに持病の通院も、平日空いている時間をあてることができ負担が著しく減った。

気になったドラマやアニメ、映画なども、心にゆとりを持ってみることができる。

新しいことに挑戦するゆとりができる。退職後に税制や確定申告について学習して遡って還付申告ができた。また、このブログを立ち上げて関連分野の学習を進めたなとです。

デメリットは、特に感じていません。職業欄「無職」に少し寂しさを感じる点と、収入が現在ないため、支出を会社員時代より厳格に管理する必要がある点ぐらいです。

資産取崩について感じたこと

株式資産取崩し生活の心理面

教科書的には、債権(現預金・国債)と株式(インデックス投資信託)をリスク許容度に応じてリバランスしつつ、両方から定率で資産を取り崩すことが合理的で最適解といわれています。ブログ主もその通りと考えます。4%ルールを提唱するトリニティースタディーも本考えに基づいています。来年度からの新NISAともとても親和的です。

しかし、最初からこの状態にある方は少ないのではないでしょうか。現在はeMAXIS Slim全世界などこれ一本で終わりの優れた商品がありますが、このように環境が整ったのはここ数年の話です。ブログ主のように最適解に到達する前に試行錯誤し、個別株や海外高配当ETFを保有していたりしている方は多いと思われます。
取崩し生活に入る前に、早期にばらばらある商品を全世界株式の投資信託一本に集約することが答えですが、ブログ主にとって心理面の抵抗は大きく、できません。

難しいと感じている第一点目は、バイ・アンド・ホールドしている株式資産、特に個別株は、保有効果の影響か、愛着が強くなってしまい売れないという点です。株式資産はなるべく売らずに取崩することを実行しています。

第二点目として、似たような指数に連動する投資信託がばらばら複数商品あると、取崩し順番が混迷を極める点です。一応順位付けは計画しましたが、まだ腹落ちしていません。

第三点目として、定率法での取崩しが不安な点です。現金収入がない中での月々の生活費上限がわからなくなり、管理が煩雑になりそうです。また、先々どのくらいペースでどれだけ資産が残っていくかも神のみぞ知る世界であるため、長期にわたって管理していくには、漠然とした気持ち悪さが残ります。そのため、ブログ主は、今のところ、投資信託に対して、定率法での取崩しは計画していません。

債権(現預金・国債)は、安全資産か

資産運用において債権は安全資産、株式はリスク資産とカテゴライズされています。

しかし、日本円については、国内外の物価格差、インフレーション、人口動静、財政状況、日本銀行が保有する大量の国債やETFなど直感的に不安を与える要素には事欠かない状況であり、安全資産前提でいいのかブログ主は感覚的に疑問を解消できずにいます。
外国債券という手段もありますが、為替リスクが大きく取り崩しには向いていないですし、日本債権を大きく上回るメリットも見いだせないです。

結局、ブログ主は、先の株式に対する心理的な愛着と日本円に対する愛着の薄さを較量して債権(現預金・国債)だけを当面の取崩し資産としています。

現在、債権の総資産に占める比率は40%程度ですが、15年後株式の価値が変動していない前提で、年金受給開始時に債権比率20%程度になる見込みでハイリスクになります。この点は、年金が日本円での支給であるためバランスは問題ないとの判断です。

(税金関連)外国株式と国民健康保険料との関係

早期退職前は全く考えておらず、退職後に気づきました。収入が資産運用以外にない場合が前提で、外国株式やETFについて外国税額控除や各種社会保険料控除を受けたり、総合課税で税額をおさえるため確定申告をおこなうと、配当金が所得となってしまい、国民健康保険料に影響します。逆にこれを回避するため源泉分離税のまま申告不要制度で確定申告不要とすると、控除が受けられず二者択一となります。

海外株式やETFの場合は、このデメリットを認識しておく必要があります。24年度からの新NISAの範囲ではこの問題が解消されます。また、外国税額控除に限っては、東証上場のETFでは、2020年以降ファンドにて分配金支払い時に調整されるよう制度改正がなされています。

ブログ主のように会社員であった方は、ほとんどの方が源泉徴収で終わりで税制には無関心の方が多いと思います。ブログ主もしかりです。しかし、FIREを考えている、定年退職が間近の方は、投資先商品との関係で、予想外のところで影響が出てきます。運用商品と税金、社会保険との関係ももっと調べて理解しておけばよかったと思っています。

ただ、これは、2023年度まで国税について確定申告しつつ、地方税は申告不要制度を採用することができたため、2024年度の確定申告からの運用です。予め知っておくことは難しかったとも思われます。

資産運用しつつ退職を検討されている方は、社会保障や税制も資産運用と同様にプランニングをお忘れなく。

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