[資産運用]元年収300万円から資産5000万円を築いた30代女性が「資産形成期はこれ一択」という投資先

資産運用

PRESIDENT Onlineの良記事です。贅肉を削ぎ落とした投資の入口にして出口をストレートに凝縮していて、これ以上も以下もない最終形態ともいえます。これが腑に落ちればゴールともいえるなんとも清々しい記事ゆえご一読をお勧めします。

記事概要

外部リンク:PRESIDENT Online 元年収300万円から資産5000万円を築いた30代女性が「資産形成期はこれ一択」という投資先

著書の再編集記事とのことですが、流れとしては、以下のとおりシンプルに徹しています。

未来は誰もわからない分散投資が正解→個別株より投資信託、その中でも非上場の投資信託→円建て→買うのは安くて勧誘がないネット証券一択→NISA口座と「源泉徴収ありの特定口座」を開設しよう→1秒でも早く可能な限り多く投資しよう→常に20%は現金を持っておこう

なお、記事タイトルに有る元年収がいくらだとか、現在の資産額、年齢は、記事内容とは関係ありません(ブログ主の個人的見解)。ただの呼び込みゆえスルーで問題ありません。年収や資産額、年齢に関係なく、個人が投機ではない株主投資するなら、こうなるのではという内容こそに着目すべき記事です。

好印象

これだけシンプルに徹している中で、随所に骨太のバックボーンを散りばめているところが秀逸です。ぜひリンク先記事を読んでみてください。

名著の紹介

敗者のゲーム』や『ウォール街のランダム・ウォーカー』という名著をさらっと紹介されています。聞きかじりの断片的知識ではなく、しっかりと原理原則は押さえられているのでしょう。

ブログ主も含めてですが、インデックス投資家の原点は、長年読みつがれているわずか数冊の古典的名著に行き着きます。実践とこうした名著を折に触れて繰り返し読んでいくことこそが資産運用のいろはです。

円建てのおすすめ

外貨建てと円建ての選択肢を明示したうえで、両替の手間暇と為替コストは無論、為替差益が雑所得になり確定申告が必要となることにきちんと触れられています。

また、NISAと特定口座での外国税額控除の扱いもしれっと正確に記述されています(ファンド内での10%については、より正確には、分配がなされる場合)。

税制度もしっかり押さえていらっしゃいます。安易にアメリカ株を勧める記事はあまたに溢れていますが、為替差損益と確定申告に触れた記事はごくわずかです。

ブログ主は、退職後は、確定申告して、外国税額控除を受ければいいと安易に考えて、外貨建ての資産を主力に積み上げてきました。ところが、今国民健康保険料との関係に苦労しています。退職後気づきましたが、元の木阿弥です。

税制度は人生の局面様々な局面で、変化しつつ影響してきます。他人任せにするのではなく、個人レベルでは、将来を見据えて理解を深めていくことが必要です。社会全体ではどのような税体系が社会全体の発展に資するか政治家・政党の主張をよく吟味していくことが重要です。

現金の重要性

投資界隈では、よく「生活防衛資金」という言葉が使われます。ブログ主は、この言葉があまり隙ではありません。要は単なる「現金」比率であり、わざわざ世間離れした仰々しい言葉を使う必要性が全く理解できないからです。株式投資していても、生活費は「現金」で支出するわけですから、何に対して何を防衛するのか、その表現必要かと見かけるたびになんとなく悶々とします。

本著者は、「現金を持っておこう」とシンプル。この表現素敵です。

さらに、目的がリスクヘッジだから「債券や不動産、コモディティは入れる必要がない」というのも潔い。正直感心しました。

最後に

この種の記事では、感情論先行、不正確な知識、認知の歪み、著者の所属する団体・組織への配慮、結論先にありきの無理な論理構成などにより、どこかしら釈然としない印象を受けることが多いです。

しかし、資産運用の部分に関しては、このまとめ記事は、そうしたものとは無縁のシンプルに突き詰めれば、ここに行き着くよね、でも奥深いよねという大変良記事に思いました。

この一つ前の記事で記されていた著者の言葉「運や能力に左右されず、多くの人にとって少しでも再現性を高くしたいから」という言葉には、ブログ主はとても共感を覚えます。インデックス投資の核心です。ギャンブルなら誰でもできるわけですから。

記事を通じて、とても印象良かったため、敬意を示して本記事の元となる著作を紹介させていただきます。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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